施術案内
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総義歯(総入れ歯)
院長は東京医科歯科大学歯学部を卒業後、総義歯(総入れ歯)を専門とする同大高齢者歯科学講座に10年間在籍し、総義歯に関して特別なトレーニングを積んできました。
また、学部学生の臨床実習のインストラクターを4年間務め、学生を指導しながら数多くの総義歯を製作してきました。
総義歯製作上の重要なステップに型取り(印象)があります。
歯がなくなった口の中の粘膜には境目がありません。
多少大きく、あるいは小さく型を取って作ってもとりあえず義歯は入ります。
しかし適正な大きさに型取りしないと快適な義歯にはなりません。
特に下の義歯は粘膜の下の筋肉の上に乗ることになるため、噛んだり、飲み込んだりしたときの筋肉の動きを妨げないようにします。
そのために解剖学的な知識をもとにして、機能時の筋肉の動きを印記しながら型取りをする必要があります。
もうひとつの重要なステップはかみ合わせの位置決めです。
下顎は左右の関節(顎関節)と筋肉によって支えられています。
関節内で下顎は自由に動きます。この関節が最も安定する位置と総義歯のかみ合わせの位置がピッタリ合うようにします。
長年合わない入れ歯を使っていて、関節に歪みが生じている場合は、治療用の義歯を最初に製作してその歪みを治してから最終的な義歯を作ることもあります。
写真のように適正な大きさに型を取り、適正な歯の配列とかみ合わせが与えられた総義歯はバランスの良い形をしていて、口の中でも安定します。
インプラント
歯を失うということは、それを支える歯根も失ってしまうということです。
インプラント治療は、歯を失ってしまった部分の骨に、チタンでできた人工の歯根を埋入して、
それを支えにして歯を新しく作る治療法です。
治療前
下の奥歯2本が欠損しています。
ここに歯を入れるのですが、奥に歯が残っていないため、固定性のブリッジはできません。
取り外し式の義歯(入れ歯)か、インプラント治療が適応となります。
患者さんはインプラント治療を希望されました。
2本インプラントを埋入し、その上にアバットメントと呼ばれる支台を装着しました。
治療後
アバットメントの上に歯冠を装着しました。
見た目、機能ともに天然の歯に匹敵する歯が入りました。
衛生状態が良ければ、長い期間、良好に機能することが期待できます。
定期的な検査、クリーニングは必要です。
審美歯科
症例1 ホワイトニング治療前
歯のホワイトニングとは、加齢、生活習慣、遺伝などが原因で黄ばんだ歯を、薬の力で白く漂白する方法です。歯の表面に過酸化水素を主成分とした薬剤を塗って漂白する方法、個人の歯に合わせて作られたトレー(マウスピース)にジェル状の漂白剤を注入して歯に装着する方法などによって歯自体を白くすることが可能となりました。
ホワイトニングには、歯科医院で行うオフィスホワイトニングと家庭で行うホームホワイトニングがあります。
症例1 ホワイトニング治療後
この例は、ホームホワイトニングしたもので、
2週間後には写真のようになりました。
症例2 審美歯科治療前
問題点
右側切歯:歯の変色および不良充填物
右中切歯:不良クラウンおよび歯肉の黒ずみ
左中切歯:隣接部のカリエス
症例2 審美歯科治療後
治療内容
右側切歯:失活歯のホワイトニングとコンポジットレジンによるダイレクトボンディング
右中切歯:メタルポストをファイバーポストに変更し、オールセラッミッククラウンを装着
左中切歯:コンポジットレジンによるダイレクトボンディング
適合精度
適合精度を高める
現在の歯科医療では虫歯で失われた歯質を再生させる方法はないため、その部分を人工材料で修復して治療します。
しかしながら、ミクロの観点からすると歯と詰め物の境目には必ずギャップ(段差)が生じます。
このギャップの大きさを適合精度といいます。適合精度が悪く、ギャップが大きいとそこに細菌を含んだプラークが蓄積しやすくなることで虫歯が再発したり、歯肉に炎症が起きたりしやすくなります。
適合精度を高めてできるだけ歯にピッタリ合ったものを入れることが歯を長持ちさせるためにとても重要なのです。
症例
多数歯をオールセラミックスブリッジで修復したケースです。適合精度を高めるためには正確に歯の型を取ることが必要ですが、多数歯を一度に型取りすることは非常に困難です。
この例では歯一本ずつ正確に型取りし、歯列に戻すトランスファーコーピング法で模型を製作しています。
この模型をコンピューターでスキャニングし、CAD/CAMでジルコニアフレームを作り、その上に技工士(セラミスト)がセラミックスを築盛し、完成させました。
上記のブリッジが口腔内に入ったときの写真です。歯にピッタリ合っているため歯肉も綺麗です。
顕微鏡を用いた根管治療
歯の中心部には歯髄腔と呼ばれる空洞があり、その中には細かい神経や血管で満たされた軟らかい組織が存在します。 これがいわゆる歯の“神経”と呼ばれている部分です。
虫歯が進行した場合や歯に亀裂が入ったときに歯髄腔の中に細菌が侵入し、歯髄全体に炎症が拡がってしまうと、残念ながら歯髄が元の健康な状態に回復することはありません。
さらに神経が死んでしまい細菌が歯髄腔の中に放置されると、細菌は根管と呼ばれる神経の入っていた管を伝いながら 歯根の先端に移行し、根の周りの骨を溶かしてしまいます。
根管治療とはこのように細菌で汚れてしまった歯髄腔と根管内を清掃し、細菌が骨に移行しないように根管内を緊密に詰める治療のことをいいます。
虫歯が進行し歯髄に達しています。歯髄腔全体に炎症が拡がり歯髄(神経)は死んでしまいます。
死んだ神経の処置がされておらず、細菌が歯根の先端に移行し、周囲の骨が溶けています。
根管内の細菌と汚れを取り、細菌が繁殖しないように詰めました。適切な根管治療により溶けた骨は再生していきます。
この治療で重要なことは、根管内の細菌と汚れを可能な限り取り除くことにあります。
ファイルと呼ばれる針のような器具で汚れを取っていきますが、根管は細く暗いため肉眼での治療では入り口付近しか見られず、ほとんどの場合手指の感覚と勘に頼ることになります。
根管内を見ながらより精度の高い治療をしたい!との想いから、数年前に歯科用顕微鏡を使い始めました。
歯科用顕微鏡マイクロスコープは視野を20倍まで拡大でき、光軸がレンズと同じ方向についているので明るく細部までよく見えます。肉眼では見えなかった根管内も見えるようになり、今まで完全に綺麗になったと思っていた場合でも、実際は汚れが取りきれていないことが分かるようになり、以前よりも確実な治療ができるようになりました。
肉眼で根管治療をしているイメージ。
マイクロスコープで見たイメージ。残っている汚れが確認できます。
(実際はもっと明るく根管内も見えます。)